こんにちは、おぐりんです。「君の時間は限られている。だから他人の人生を生きることで無駄にするな」──スティーブ・ジョブズスタンフォード大学の卒業式で語った有名な言葉です。この言葉を聞いたとき、「そうだよね」と思う人は多いと思います。でも一方で、本当に“他人の人生を生きずにいる”ことって、可能なんだろうか?と、自問してみたくなることもあるのではないでしょうか。私自身、他人の期待や評価を気にすることはよくあります。「嫌われたくない」「ちゃんとしてると思われたい」「間違ったと思われたくない」──そう思う瞬間は、少なからず日常に存在しています。人と人の間で生きる以上、完全に他人の目を意識しないのは難しい。でもその意識に引きずられて、自分の選択を見失ってしまうとしたら、それは少しもったいないような気がしています。だからこそ、ジョブズのこの言葉を「どうやったら実現できるのか?」という視点から、少し深掘りしてみたくなりました。“自分の景色”がぼやけるときたとえば、目の前に「1万円」があるとします。そして、隣の誰かが「10万円かもしれないよ」と言ってくる。自分には1万円の価値がはっきり見えていたはずなのに、「もしかしたら?」という不安が生まれ、自分の選択に迷いが出てしまう──そんな経験、ありませんか?これは、「自分の見えている景色」に対して、どれだけ確信が持てているかの話なんです。たとえば、その1万円がもし“1億円”に見えていたとしたら、誰に何を言われても迷わず選べる。つまり、自分が確信できる価値(=金額)をどれだけ明確に持てているかが、自信の正体だと言えるかもしれません。私たちは常に、選択の中で揺れ動きます。「これでいいのかな?」「もしかして他の方が良いのでは?」という迷いは、どこからくるのか。それはたいてい、自分の中にある“不確かさ”が原因です。自分の選択に納得しきれていないと、外の声が大きく聞こえてしまう。自信は「WANT」と「解像度」の掛け算じゃあ、その“確信できる1億円”ってどうやったら見えるんだろう?私が考えるに、それは次のふたつの要素から成り立っている気がします。1. WANT(自分が本当に欲しているかどうか)2. 解像度(その価値をどれだけ具体的に思い描けるか)WANTがなければ、そもそも欲しいと思えない。でもWANTだけでは不安なんです。「どうやって手に入れるか」が見えないと、人は揺らぎます。そこで必要になるのが、知識や経験によってその景色に輪郭を与えること。たとえば、私が「このプロダクトを世に出したい」と思ったとき、それが単なる直感だけだと不安だったかもしれません。でも、統計的な裏付けが出たとき、「これはいける」と確信が持てました。また、経験によって得られた“過去の成功パターン”も大きな支えになります。過去に似たような状況で上手くいった経験があると、「今回もきっといける」と思える。その積み重ねが、自信という目に見えない力を育ててくれるんですよね。つまり、自分のWANTがあり、それを支える具体的な情報や経験があれば、他人の意見に揺さぶられにくくなる。他人の評価に揺れるときは?逆に、他人の評価や選択に心が大きく揺れるときは、こんな構造になっている気がします。自分のWANTがぼんやりしている(本当はそれ、欲しくないかも)WANTはあるけど、手に入れる方法がよくわからない手に入れても価値があるのか、自信がないこのとき、人は「隣の人が見てるものの方がよさそう」に見えてしまう。“自分の景色がぼやけていると、他人の景色の方が魅力的に見える”んです。でもそれって、本当にその人の方が良いものを見ているとは限らない。ただ、自分の視界の“確かさ”が揺らいでいるだけなんですよね。この構造を理解してから、私は意識的に「自分の見ている景色を整える」ようにしています。つまり、自分のWANTを再確認し、それに向かう手段をできる限り具体化する。それが結果として、自分の人生を取り戻す力になると信じているからです。自分の人生を生きるとは?ジョブズの「他人の人生を生きるな」という言葉は、「他人を完全に無視して生きろ」という意味ではないと思っています。むしろ、「自分が信じられる景色を持て」ということ。それがたとえ、他人には1万円に見えても、自分には「これは1億円の価値がある」と信じられるなら、それが“自分の人生”。間違っていても、自分で信じて選んだなら、それでいい。確信を持って選んだものには、多少の困難や批判があっても、踏みとどまる強さが生まれます。なぜなら、「これは自分で選んだんだ」という納得感が、自分の軸を支えてくれるからです。そんなふうに思える選択ができるように、私はこれからもWANTを磨き、視界の解像度を上げていきたいなと思っています。あなたにとって、“確信できる1億円の景色”は、どんなものですか?そしてそれは、誰のためでもなく、自分のために見えているものでしょうか?少しだけ立ち止まって、自分のWANTを見つめてみる。その小さな時間が、きっと“他人の人生を生きない”ための第一歩になると信じています。