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OGURIN.com

1992年8月9日、福岡県生まれ。
一般社団法人nukumo代表理事。

夢中になる問い──「5回のなぜ」を、わたしの言葉で問い直す

公開日: 2025/10/26

こんにちは、おぐりんです。

「問題が起きたら、なぜを5回問え」──
この言葉、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは、トヨタ生産方式(TPS)を築いた大野耐一さんの言葉。
問題の根本原因を突き止めるために、“Why?” を繰り返す。それが改善の第一歩だという考え方です。

たしかに、ロジカルに物事を見つめるうえで、「なぜ?」という問いは有効です。
でも、最近ふと思うことがあります。

「なぜ?」って、けっこうキツくないですか?

問いの矢印が、過去を向いている

誰かから「なんで?」を連発されると、ちょっと詰められてる気がする。問い詰められているような空気に、思わず心が閉じる。
それは僕だけじゃなく、たぶん多くの人が感じていることなんじゃないかと思います。

だからこそ思うんです。
「なぜ?」は、他人に投げる言葉ではなく、自分にそっと向ける言葉であるべきだと。

“なぜを問う”という行為が、本当に意味を持つのは、
誰かを責めるときじゃなくて、
自分を静かに観察するときじゃないでしょうか。

僕にとっての「5回のなぜ」は、責任追及の道具ではありません。
むしろ、「内省のための手すり」なんです。

形式より、態度(アティチュード)がすべて

トヨタの現場でも、「5回のなぜ」が形式だけで使われることの危うさは語られています。
大野耐一さん自身も、「学ぶために問う」という姿勢を重視していたそうです。

つまり、何を問うかよりも、「どんな態度で問うか」がすべて。

僕は「なぜ?」という問いが、無意識に過去へ矢印を向けているように感じます。
どこで間違えたのか、何が悪かったのか──。
その問いが文化になると、日々の会話が反省と自己否定に染まってしまう。
それはちょっと悲しいなと思うんです。

問いを“未来志向”に置き換える

じゃあ、どうすればいいのか?

僕が意識しているのは、「なぜ?」を「どうしたい?」に変えること。

  • 今、どんな気持ち?

  • どんなふうに在りたい?

  • 次はどうしてみたい?

そんなふうに、自分の内側から湧いてくる感覚に寄り添う問い方に変えると、
問いが“観察”や“生成”の営みになる気がしています。

これは、教育の現場でも、コミュニティ運営でも、プロダクト開発でも同じです。
「なんでうまくいかなかった?」ではなく、
「どんな前提があったと思う?」「どんな価値観がそこにあった?」
そう問うことで、対話の空気が変わっていくのを感じます。

名前を変えると、問いの意味が変わる

言葉の力って、すごいなと思うんです。

「5回のなぜ」じゃなくてもいい。
たとえば僕だったら、

  • 5回の余白

  • 5回の静けさ

  • 5回の違和感

そんな名前をつけて、問いの営みそのものをアップデートしてみたくなる。

問いの本質は、道具ではなく関係性のあり方だと思います。
相手と自分、過去と未来、思考と感情、その間をつなぐ橋のようなもの。
だからこそ、その橋は、優しく、しなやかであってほしいのです。

おわりに:問いを投げるより、問いを育てる

問いには力があります。
でもその力は、正しさの武器ではなく、
自分自身と静かに向き合う“営み”として使いたい。

「なぜ?」の代わりに、どんな言葉を自分に投げかけたいか。
その問いの質が、日々の選択の質を変えていく気がします。

あなたにとっての「5回の問い」とは、どんな問いですか?
今日、静かに問うてみてください。
その問いから、次の物語がはじまるかもしれません。

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