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OGURIN.com

1992年8月9日、福岡県生まれ。
一般社団法人nukumo代表理事。

嫌いな人から自分を知る。自己否定にしない感情マネジメント

公開日: 2026/6/15

こんにちは、おぐりんです。

最近、「嫌いな人の嫌いな部分は、自分のシャドウを映している」というユング心理学まわりの言葉が気になっていました。

正確な言葉としては少し違うかもしれないけれど、「他人に強く反応するところには、自分自身を理解するヒントがある」という考え方は、けっこう大事だなと思っています。

「嫌い」は相手だけの話ではない

「あの人のこういうところが嫌いだな」と感じるとき、もちろん相手の振る舞いに問題がある場合もあります。失礼な態度、不誠実な対応、人を軽く扱うような言動。そういうものを嫌だと感じるのは自然です。

ただ、そこでもう一歩だけ見ると、そこには必ずそれを嫌う自分がいる

自分は何を大切にしているから、そこに反応したのか。
何を踏みにじられたように感じたのか。
どんな価値観や痛みが刺激されたのか。

そう考えると、「嫌い」という感情は、単なる他人への評価ではなく、自分の価値観や境界線を教えてくれるサインでもあるのだと思います。

でも、自己理解は自己否定に変わりやすい

一方で、この手の内省は少し危ういところもあります。

「なんで自分はあの人を嫌うんだろう」
「なんで自分はこんな振る舞いをしてしまうんだろう」

こう問い始めること自体は、自己理解につながります。
でも、扱い方を間違えると、すぐに「自分は器が小さい」「こんな感情を持つ自分はダメだ」という方向に落ちてしまう。

それは自己理解ではなく、自己攻撃に近い。

自分を責めるために掘っているのではなく、自分を扱いやすくするために見ているはずなのに、気づいたら自分を苦しめている。ここが意外と起こりやすいなと思います。

感情をコントロールしようとしない

この話を考えていて、片田先生がFootballcoachで話していた、感情を「コントロールする」のではなく「マネジメントする」という考え方を思い出しました。

感情をコントロールすると言うと、怒りを消す、不安をなくす、嫉妬しないようにする、嫌悪感を抑える、という方向に行きやすい。

でも、感情は自然に湧いてくるものです。
湧いてしまったものを力で消そうとすると、できない自分をまた責めることになる。

マネジメントという言い方には、感情を敵にしない感じがあります。

感情は湧いていい。
ただし、その感情に自分の行動を全部任せない。

ここが大事なのだと思います。

感情は情報として読む

たとえば、誰かに強くイライラしたとします。
そのときに「イライラする自分は未熟だ」と見るのではなく、

「この感情は、自分の何を守ろうとしているのか」
「自分は何を大事にしているから、ここに反応しているのか」
「このまま動くと、何を壊しそうか」
「本当はどう振る舞えたら、自分として納得できるか」

と見てみる。

感情を正当化するわけではない。
でも、感情を否定もしない。

感情は否定しない。行動は選び直す。

このくらいの距離感が、かなり大事なのではないかと思います。

嫌いな人は、自分を知る入口になる

嫌いな人のことを考えるのは、あまり気持ちのいい作業ではありません。
できれば見たくないし、できれば距離を取りたい。

でも、その「嫌い」の中には、自分が大切にしているもの、自分が傷つきやすい場所、自分が認めたくない欲求、自分がまだうまく扱えていない感情が含まれていることがある。

だから、「嫌い」をなくす必要はないのだと思います。

嫌いだと感じた自分を責めるのではなく、そこから自分を少しだけ理解する。
そのうえで、感情に飲まれず、次の振る舞いを選び直す。

たぶん、それが感情をマネジメントするということなのだと思います。

自分の中にある嫌な部分も、他人に向かう嫌悪感も、全部をきれいに消すことはできない。でも、それらを見つけたときに、すぐに自己否定へ落とさず、少し距離を取って眺めることはできる。

その距離があるだけで、人は少し自由になれるのかもしれません。

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