
心理的安全性は“優しさ”じゃない──優しさだけではつくれない「安全な場」
公開日: 2025/10/28
こんにちは、おぐりんです。
「心理的安全性」という言葉が、あちこちで聞かれるようになりました。
でもその一方で、こんな場面を見かけることがあります。
──相手を傷つけたくないから、言いたいことを飲み込む。
──波風を立てないように、違和感をやり過ごす。
それ、本当に「安全」なんでしょうか?
心理的安全性とは「優しいこと」ではない。
むしろ、“率直であること”にこそ、その本質があるのではないかと、僕は思っています。
心理的安全性とは「率直さ」のこと
尊敬する心理学者、エイミー・エドモンドソンの言葉があります。
Psychological safety is not about being nice. It's about candor.
心理的安全性とは、優しさではなく率直さのことだ。
この言葉を初めて見たとき、胸の奥がスッと整う感覚がありました。
「言いたいことを飲み込むやさしさ」は、確かにその場を守っているように見えます。
でもそれは、摩擦を避けるための静かな妥協でもあります。
誰も傷つかないけれど、誰も本音を言えない。
そんな“優しさの皮をかぶった停滞”が、僕らの場を覆ってしまうことがある。
言いたいけど言えない葛藤
僕自身、そういう空気に何度ももやもやしてきました。
「これは違う」と思っても、場を壊すことが怖くて、言えなかったこと。
逆に、思い切って言葉にしてみたら、相手との信頼が深まったこと。
心理的安全性とは、「何を出しても大丈夫」というエネルギーの循環。
優しさだけではつくれない。
素直さや率直さがあってこそ、はじめて生まれるものだと実感しています。
「伝え方の順序」が文化をつくる
もちろん、「言えばいい」というものではありません。
伝え方や順序を間違えれば、相手を傷つけたり、場の空気を奪ってしまうこともあります。
たとえば僕は、つい自分の素直さを優先してしまいがちです。
「ちゃんと伝えたい」と思うあまり、先に自分の気持ちを出してしまって、
結果的に相手が萎縮してしまったことも、何度もありました。
だからこそ最近は意識しています。
──まずは、相手の存在を承認すること。
──そのうえで、自分の思いを率直に伝えること。
この「順序」こそが、心理的安全性の土台なんじゃないかと思うんです。
率直さは“往復”で育てるもの
人と人が言葉を交わすとき、感情の往復が必ずあります。
「伝える → 揺れる → 受けとめる → 伝え返す」
その反復のなかでしか、安心感や信頼って育たない。
率直さとは、一瞬の勇気ではなく、何度も往復する対話のプロセス。
ときには、率直な言葉が場を揺らすこともあります。
でも、揺れたからこそ見えてくる関係の地盤や、深まる信頼もある。
あなたは、優しさと率直さ、どちらを選びますか?
だからこそ、僕は思います。
「優しさ」と「率直さ」は、どちらかを選ぶものではない。
両方のバランスを取りながら、その場ごとの“最適な順序”を見つけていくこと。
それが、「言いたいことが言える場」を育てる第一歩なんじゃないかと思うんです。
あなたは最近、“言えなかったこと”がありますか?
その沈黙は、優しさの顔をした、ただの我慢かもしれません。









































