こんにちは、おぐりんです。世界は思考によって創られる。だから思考を変えれば、世界が変わる。ブッダのこの言葉、何度読んでも心に残ります。ただ僕は最近、「思考を変える」というよりも、“出来事の捉え方を変える”ことが世界(自分の見える景色)を変える第一歩なんじゃないかと思うようになりました。思考を変えるより前に、“入口の構え”を変える心理学の「ABC理論」では、A=出来事、B=信念や捉え方、C=結果(感情や行動)と説明されます。でも僕は、この「B=捉え方」の中に、もっと細やかなプロセスがあると感じています。出来事(A)が起こったあと、僕らはすぐに反応しているようで、実は次のような流れを経ています。A:出来事 → B₁:捉える → B₂:考える → B₃:行動する → C:結果出来事(A)は変えられません。けれど、「どう捉えるか(B₁)」は選べる。そしてこの最初の“入口の構え”が変われば、考え方(B₂)も行動(B₃)も、結果(C)も自然と変わっていく。つまり、“世界を変える”とは、頭の中で考え直すことではなく、「世界の入口」をデザインし直すことなのだと思うんです。ニュージーランドで気づいた「Aのずれ」この感覚を強く実感したのが、ニュージーランドで暮らしていたときでした。約束の時間に人が来ない、仕事が遅い。当初の僕は「なんで守らないんだ」とずっと苛立っていました。でも、何度も同じことを経験するうちに、ふと「これがこの国の普通なんだ」と思えた瞬間があったんです。そのとき、A(出来事)の見え方が変わった。“遅れる=だらしない”ではなく、“時間に縛られず、今を大切にしている(納得はしてないですが、そういうことにすると気が楽になりました笑)”という世界に変わった。同じ現象なのに、意味づけが変わるだけで、感情も行動も、世界の色まで変わって見える。※ 僕の場合は、上記のように意味付けが変わったことで、イライラしても文句言っても遅れるから、気にせず自分の時間を過ごすようになりました。捉え方が変わる2つの瞬間僕の経験上、「捉え方(B₁)」が変わる瞬間には、2つのきっかけがあります。ひとつは、理屈で頑張ってもうまくいかないときに、他者との対話でズレに気づく瞬間。対話を通して、「あ、そもそもAの前提が違ったんだ」と気づく。この気づきが、B₁を一気に書き換えてくれます。もうひとつは、偶発的な出来事に出会ったとき。異文化や価値観の違い、予想外の失敗や出会い。そうした“自分ではコントロールできない現実”が、強制的にAの見え方をずらしてくれる。どちらも共通しているのは、「現実との摩擦」があること。摩擦の瞬間にこそ、僕らは自分の“捉え方”を見直すチャンスをもらっているんです。「B₂を鍛える」と「B₁を揺らす」の両輪一方で、思考(B₂)を鍛えることも大切です。本を読む、考える、対話する。それらはB₁が変わる確率を上げてくれる。でも、考えすぎると逆に“思考が硬直化”することもあります。似た本ばかり読んで、同じような人とばかり話していると、B₁は変わらないままB₂が固まってしまう。つまり、“柔らかく考える”ためには、B₂を鍛えながらも、B₁をずらす余白を残すことが大事なんです。僕は意識的にその余白をつくるようにしています。たとえば、異なる文化や価値観に触れる時間をつくること。それは不快でもあり、同時に最高の「思考のストレッチ」になるから。世界を変えるとは、「捉え方の余白を広げる」こと世界を変えるというと、大きな目標を思い浮かべがちです。でも本当の変化は、日常の中の小さな“見方のずれ”から始まるのかもしれません。「別の角度から見てみよう」——その一瞬の柔らかさが、世界を変える。ブッダの言葉を借りるなら、思考を変えるとは、意識を変えることではなく、現実を受け取る構えを更新することなのだと思います。だから僕は、今日も“見る角度”を少しずつ変えながら生きています。その一瞬のずれの中に、いつも新しい世界があるから。